外国人部下をマネジメントする上で大事なたった一つのこと

今日、こんなツイートを見かけました。

レストランでウェイターとして働いている際、顧客から「注文した商品と違う」と言われたときにどうすべきかというシチュエーションです。 この画像では、「お客様>従業員」と書かれています。

このツイートで紹介されている画像の内容、悪い意味でとっても日本的ですよね。

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お客様>従業員




↑で書いている「日本的」をもう少し詳しく書くと、こんな感じです。

「本来は組織の運営方針として扱うべきことを、個人の心構えに帰着させている」


これはつまり精神論の一種です。日本企業、これが本当に多いんですよ。 第二次大戦からの伝統芸能です。 そんなの日本以外では通用しません。 人間の思想や信条はそれぞれの人によって違います。今回の件は、そこを操作しようとしているからタチが悪い。



じゃあ実際にどうすれば良いか。事実と意図を書き出すとこんな感じでしょうか。

・ファクトとしては、ウェイターのミスなのか客のミスなのかがわからない
・ウェイターは、ミスをしたら咎められる立場である
・レストラン側は、どちらのミスであるかによらず、顧客の要望を優先したい


ここから解決策を考えてみると、このように伝えるのが良いでしょう。

「それはあなたのミスではない。店が補填する方針だから、客の要望に沿うように。」

このように伝えれば、個人の考え方には踏み込むことなく、店の運営方針を徹底することが出来ます。

重要なのは、

「個人の考え方には立ち入らず、組織の運営方針を明確にして、組織の責任でアクションを実施する」

ということです。

今後、日本にも外国人が増えて、どうマネジメントするのか困るシチュエーションが増えてくるでしょう。 これまでの日本のマネジメントは、曖昧な「常識」をベースに実施されていて、組織の責任と個人の責任が明確に区別されていないことが多いように思います。 これでは外国人の部下は、もしかしたら日本人の部下だって、まともに動いてくれないでしょう。 そういった状況で、個人の考えと組織方針を分けて考える事は、非常に重要です。エントリに対する答えがこれですね。







私がまだ米国に来る前、日本から海外と仕事をしていたときに読んだ本ですが、考え方として非常にためになるものでした。海外に出た(もしくは海外と仕事をされている)方は体感的にわかっていることが多いと思いますが、本エントリを読んで頂けた方にはお勧めできます。